2023/11/11
「地盤調査方法って1種類じゃないの知ってますか?!」/「こんなところに潜んでる!土地や建物のチェックポイント⑦」/金内 俊一郎
皆さま、こんにちは。株式会社テクノホーム/BinOさいたまの金内 俊一郎です。
早速ですが、ここで皆さまに質問です。(ご自身の事と思って想像してみてください)
今、皆さまは最近体調が優れない事があり、その相談をしに、「病院」へやってきました。
その病院は「A病院」と「B病院」が隣り合っています。
さて、皆さまは、どちらの病院に入りますか?
【A病院】
・長年の歴史ある病院であり、昔ながらの「医師の目」よって診察してもらえ、安心感がある(常識的に安心だと思われている)
・周りの知人たちや、両親はこのA病院へ通院しており、またオススメされる(そうすることが当たり前と思われてきた)
・診察だけではなく、病院で直接薬も処方してもらえる。病気の疑いがあれば第一に手術を勧める(当然、診察費・薬代・手術費がかかる)
・昔ながらの診察方法であるため、「病気の疑い」を医師が感じた場合には「薬の処方」「手術」が行われ、完治を目指す。
【B病院】
・ごく最近開院した病院であるが、悪い噂は聞いたことがない。(そもそも、あまり知られていない)
・最新鋭の機器を備え、人工知能を用いて診察が可能(基本的に人間の意思による判断は行わなず客観的データに基づくもの)
・聞きなじみのない病院である為、オススメされたこともない。(知っている人が少ない)
・診察に加え、必要があれば「処方箋」を出してくれる。薬は直接処方しない。また、手術は原則として行わず、「治療」により完治を目指す。
【その他】
・診察費は同額である
さて、皆さまはどちらの病院を選びますか?
一見、「A病院」を選んだ方が良いような気もしますが、果たしてそうでしょうか?
ここからは本題です。
今回のお役立ち情報は、家づくりに関していえば少し入り込んだ内容となりますが「地盤調査・地盤改良」に関しての内容をお届けしていきます。
皆さまがマイホームを建築する上で、避けては通れない「地盤調査」「地盤改良工事」。
その名も一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
現代では、地盤に対しても保証(保険)を付保しておりますので、その保証を付保するにあたりまして、
地盤強度を確認する為に、「地盤調査」の実施が義務付けられています。
【地盤調査にあたって】
物プランが固まったあとは実際に地盤調査の作業に入ります。
予定建物の4隅と真ん中を計測するのが一般的です。
地盤調査会社の⾒解次第で地盤への対策⽅法が確定いたします。
【地盤の対策とは】
地盤調査結果が悪かった場合には何かしらの地盤対策を⾏わないと
建物が傾く【不同沈下】が発⽣してしまいます。
不同沈下が発⽣しないようにする対策は様々あります。
一般的な対策は、コンクリート系の柱を何本か地中に打ち込み、
柱と地中の摩擦で対策する柱状改良(深層混合処理⼯法)。
柱状改良より少し値が張りますが、強固な地盤の層まで鋼管の杭を
打ち込み建物を⽀える鋼管杭⼯法なども良く利用されます。
建物を建築する上での地盤調査としてはボーリング調査が一番有名ではありますが、
1本調査をするだけで費用が高額であり
⽊造住宅用の地盤調査としてはあまり採用されません。
⽊造住宅用で一般的なのは【SWS(スクリューウエイト)試験】であり、
費用も安価となります。
また、【表面波探査】という調査⽅法も住宅地盤調査で用いられています。
SWS調査は3.3cmの範囲の地盤の抵抗⼒を調べるのに対し、
表面波探査は1.0mから1.5mの範囲で現状地盤の強度を調べます。
①SWS試験(スクリューウェイト貫入試験)
直径33mmの「点」の調査。
面的な住宅荷重に対して、点で支えることになり、本来持つ地盤の力よりも小さく表現されることがある
▶過剰すぎる安全側での判断となり、住宅基礎の設計として地盤改良判定が多くなる
▶調査範囲が狭く、地盤を壊しながら調査する為過少数値になりやすい
Point:SWS試験を行う会社は自社で「改良工事」も請け負います。
その為、改良判定が多いと言われています。
②表面波探査
直径1m~1.5m範囲の「面」の調査。
地層ごとに面で支えることができる重さを「沈下量」とともに計測。
面的な住宅荷重に対し、面で支えるための地盤の強さと沈下予測をした上で表現する
▶安全を程よく考慮した判断が可能。住宅の地耐力調査に適した調査方法であり、改良判定が出ずらい(補強工事を求められることは有り)
▶地盤の抵抗力を調べる調査ではない為、杭形状の地盤補強の設計資料には適さない
Point:表面波探査を行う会社は自社で改良工事は行いません。
それぞれのメリット・デメリットを把握した上で選ぶ必要があります。
①SWS試験では、杭形状の地盤補強がいるか、いらないかの2パターンの判定が多くなり、工事費用が多くかかる場合があります。
②表面波探査では、1㎝刻みで数値が分かる為、地盤の軟弱具合により、
軽微な対策から鋼管杭までその地盤に最適な提案を受けることが可能です。
何がお客様にとって最適解になるのかをともに考え、ご提案いたします。
費用をかけても、より安全な地盤の対策を考えたい方にとっては、地盤改良工事を前提として、SWS試験調査が宜しいでしょうし、
出来るだけ無駄な地盤改良工事はできるだけ避けたい方にとっては、地盤改良判定の出づらい、表面波探査が宜しいと思います。
当然、土地によっては地盤の状態がそもそも芳しくない為、
SWS試験のみの選択肢になる事も珍しくありません。
しかし、事前の取り組みによって「SWS試験」も「表面波探査」も
どちらも使用できることが、分かっている土地なのであれば、
お客様にその存在をお知らせしない事は、お客様にとって不利益です。
地盤調査のみならず、当社ではいつもどちらかの考えに偏らないよう、
客観的な立場からお客様のお考えをお聞かせいただき、
「ともに考える」ご提案を心がけております。
「安心・安全の家づくり」をご希望のお客様は、ぜひ当社までお問合せ下さい。
それでは、皆さままた次回の更新をお楽しみに!!
【自己紹介】
●株式会社テクノホーム/BinOさいたま 取締役 金内 俊一郎
・趣味:旅行、犬とお出かけ、読書
・出身:埼玉県幸手市出身
・好きな言葉:「実直・誠実」
・経歴:埼玉県幸手市にて生を受ける。幼少期は見た目によらず、母から離れられず引っ込み思案な性格(長男)。進学校である越ヶ谷高校に入学も挫折。その後、都内の大学にて法律を学ぶ。
大学卒業後は、業界最大手の不動産仲介業者に新卒入社。周囲のサポートにより新人賞受賞。その後、入社2年目にして取扱高12億円を超える。
同期全国No.1の営業成績を上げ、当時最短での役職拝命もスキルアップを目指し退社。
その後は、大手HMや建売住宅販売会社での勤務を経て、株式会社テクノホーム/BinOさいたまにて取締役を拝命。ハウスアドバイザー、不動産取扱責任者、現場責任者として日々奔走している。
「全ての生き物の尊い命を大切に」「実直、誠実」を人生訓にしている。将来は、ペットファーストのドッグラン・ドッグカフェの経営を企んでいる模様。
テクノホーム/BinOさいたまは、埼玉県加須市・幸手市・久喜市・さいたま市・越谷市で新築住宅・リフォーム・リノベーションをご提案する工務店です。また、加須市・越谷市・さいたま市では、こだわりの自社保有分譲地(Hamilton City)をご提供させていただいておりますので、土地探しからのお客様も安心してご相談ください。私たちは、BinOの楽しい家づくりのもと、テクノホームでは他とは違う、ちょっとおしゃれでかっこいい家づくりを安心して建ててほしいという想いで、お客様に寄り添い続けたご提案をしています。工務店とお客様という垣根を越えて、デザインにもグッと、スタッフにほっとしてもらえる家づくりを目指しています。はじめての家づくりでも土地探しからしっかりとサポートいたします。ハウスメーカーにはないアットホームで楽しい家づくりをしたい方は、埼玉県加須市・幸手市・久喜市・さいたま市・越谷市のテクノホーム/BinOさいたまへご相談ください!